2019年より自社製品の設計・製造・販売を始めた
零細企業で代表をしているしゃなたんと言います!
今回紹介する内容は
3Dプリンターを製造業に導入してみた際の
メリット・デメリットと
実際に役に立った実体験
を紹介します!
僕の実体験となります。
便利なところをは
- 初心者でも3DCADが触れるようになる
- 治具費用を大きく抑えられる
- 開発費用を大きく抑えられる
- 社員が自主的に勉強してくるw
です!
導入に必要なもの
3Dプリンターの導入には
- 3Dプリンター本体
- PC(スペックが低すぎると難しいです)
- 3DCAD
- フィラメント(消耗品)
が必要です。
印刷するのに必要なフィラメントだけが消耗品です。
他は消耗品でないため
壊れるまで使えます。
工作機と違って
刃具を何種類も持つ必要がないため
ものづくりの機械としては扱いやすい
部類になると思います。
3Dプリンターにかかる費用
3Dプリンターにかかる費用は
ピンからキリまであり
- エントリーモデル
- スタンダードモデル
- ハイグレードモデル
- 産業用モデル
の4つの区分に分けることが出来ます。
価格 | 印刷サイズ(だいたい) | 扱える材料 | |
エントリーモデル | 3~5万円 | 10*10*10cm | PLA |
スタンダードモデル | 5~10万円 | 20*20*20cm | PLA.ABS |
ハイグレードモデル | 20~50万円 | 20*20*20cm | PLA.ABS.複数PLA同時射出 カラー印刷.金属フィラメント |
産業用モデル | 100~5000万 | 30*30*30cm以上 | 上記に多岐な材料が可能 |
それぞれの特徴がありますが
スタンダードモデルがオススメです。
エントリーモデルは精度が非常に悪かったり
印刷物が小さいものしか印刷できません。
ハイグレードモデルは大きいサイズの印刷もでき
扱える材料も多岐にわたりますが
初めて3Dプリンターを使う人には使いこなすのは難しいです。
産業用モデルもハイグレードモデル同様にオススメできません。
3Dプリンターは慣れるまで
条件出しが難しく
機械を壊す可能性があります。
そのため、初めての導入の場合は
3Dプリンターを学び使いこなすことに目標に
精度がありある程度の印刷サイズに対応しており
価格が10万でおつりがくるエントリーモデルをオススメします。
導入費用
スタンダードモデルの
3Dプリンターを導入するために掛かる費用は
最低7万円から導入可能です。
最低価格 | おススメ価格 | |
3Dプリンター | 7万 | 10万 |
PC | 0円(今もっているもの) | 0円(今もっているもの) |
3DCAD | 0円(Autodesk Fusion 360) | 0円(Autodesk Fusion 360) |
PCスペックは
- スペックはi3以上必要
- celeronだと厳しい
3DCADがストレスなく使えればok
ソフトがカクカク動くようなら購入が必要です!
3DCADは
- Autodesk Fusion 360
がオススメです。
条件付きで無料で使用することが出来ます。
上記公式ホームページに記載がありますが
- 従業員数10名以下の企業
弊社は上記条件のため無料で使用できます。
零細企業には非常に助かりますよね…
Autodesk Fusion 360は個人向けに無料提供もしており
従業員の中に個人的に3DCAD・3Dプリンターを勉強したい子がいれば
会社で使用しているのと同じCADを自宅で使用することも出来ます!
※規約があるのであくまで個人的で範疇で利用を!
ランニングコスト
エントリーモデル・スタンダードモデルの3Dプリンターは
部品交換をすることがほぼすることが出来ないです。
壊れてしまったら直すことが出来ないか
修理費用が非常に高く買い替えたほうが得な場合が多いです。
印刷に使用するフィラメン以外は
消耗するものがなく買ってしまえば
それ以上お金が必要ありません。
オススメの機種
XYZプリンティング ダヴィンチ 1.0 Pro
定価:95000円
実勢価格:75000円
使用できるフィラメント:ABS、PLA、PETG、HIPS のサードパーティー製フィラメント
印刷サイズ:200*200*200mm
※オプションでレーザー刻印モジュールが使えます!
弊社はこの3Dプリンターを使用しています!
FLASHFORGE Adventurer4
定価:96800円
実勢価格:96800円(新製品のため、値引きがない模様)
使用できるフィラメント:ABS、PLA、PC、PETG、PETG-CF
印刷サイズ:220*200*250mm
弊社の協力工場が使用しています!
他にあった方がいいもの
3Dプリンター用定着テープ
3M Scotch ブルーテープ 48mm×54.8m オープンキューブ
Scoovo FDM方式3Dプリンター用定着テープ
3Dプリンターで印刷する際は
印刷ステージの上に融解したフィラメントを積層していきます。
何もしなければステージ上に直接印刷を行いますが
ステージに固着して外れなくなる場合があります。
そんな時に
「3Dプリンター用定着テープ」を貼っておけば
- 簡単に外れる
- ステージが傷つきにくい
- ステージへの接着が良くなる
といったメリットがあります。
このガムテープの様なタイプは
貼りたいところだけ貼れるので非常に使いやすいです!
便利なところ
開発・製造現場に3Dプリンターを導入すると
- 実際にどういったメリットがあるのか?
- どういったものが作れるのか?
- 費用対効果はあるのか?
といったことが気になると思います!
それぞれ弊社の実体験を紹介したいと思います。
3DCADを覚えられる
3Dプリンターを使用するためには
3Dモデルという指定形式の3次元電子データが必要になります。
この3Dモデルを用意するためにが2種類の方法があります。
- ネットから拾ってくる
- 3DCADで自作する
この2種類の方法があります。
3Dモデルは個人や企業が作成したものが
ネット上に公開されておりダウンロードして
印刷することが出来ます。
参考サイト:thingiverse
僕はこのサイトを使用しています!
3Dプリンターの一番の醍醐味が
自分で設計したものを実際に印刷することだと思います。
3DCADを使用して簡単に作成することが出来ます!
僕は電気系の出身のため
電気CADは触れますが3DCADは一切触れませんでした。
この3Dプリンターを導入してから
3DCADを覚えて設計したものが作れるようになりました!
ものづくり完全初心者だと少し難しいですが
- 部品加工系営業
- 工作機械工
- 組立工
などものづくりに携わる人なら
簡単に使いこなせるようになると思います。
試作品・治具が作れる
3Dプリンターを導入して価値を感じたのが
- 今すぐ試作・治具が作れる
でした。
現在の3Dプリンターの印刷レベルですと
生産現場の主役となる生産機で採用は
耐久性の面から使用は不可能です。
しかし、試作・治具・一時代替品では
3Dプリンターの真価が発揮されます!
- 今すぐこれが欲しい
- お金出してまで作れないけどこんな治具が欲しい
- 正規品が来るまで何とかしたい
という時に3Dプリンターがあれば…
3DCADで3Dモデルを作成し
そのまま印刷するだけで
すぐに悩みを解決できます!!!
- 熟練度に関係なく使える(最低レベルはあります)
- すぐに作れる
- 材料コストが安い
この3Dプリンターというもの
小回りものすごい効くので困ったときに頼りになります!
社員が自主的に勉強するw
3Dプリンターを導入して一番想定していなかったことが…
- 社員が自主的に勉強します!
これには、一番驚きました…。
弊社では、
業務時間外であれば私的利用の許可をしていますが
いつもなら定時になったらすぐに帰る会社の若い衆が
3DCAD、3Dプリンターに熱中してしまいました。
何も教えていないのに
今ではある程度産業機器の設計まで出来る様に…
これがこの3Dプリンターを導入した
一番の収穫ではないかと思います。
まさか、教育の一環になるとは思いもよりませんでした。
生産現場で活躍した事例
弊社の使用事例について紹介します!
モータブラケット・モータベース
小型モータ用のブラケットだったら
3Dプリンターの印刷でも簡単に作れますし
強度的にも問題ありません。
制御盤
簡易制御盤を作ってみました。
ロゴ?
弊社のロゴを作ってみました!
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